しば犬のヒトリゴト-音楽・エンタメ記録-

好きなものに対する愛情をぶちまけた文章を書いていきます!

ZOCとfamily name。

こんばんは。しば犬です。

 

ZOCの『family name』という曲聴いたことあるでしょうか。今回はこの曲について思いをぶちまけます。

 

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family name/ZOC

2019年4月30日リリース

 

これ現代の女の子ならではの歌詞だと思います。

お気に入りの歌詞がいくつかあって…

 

①「かわいそう抜きでもかわいいし

  私をぎゅってしないなんておかしい」

「かわいそう」…「可哀想」とも書くのですが「可愛そう」とも書くんですよね。しかも漢字は当て字らしく、「かわいい」の元の意味は「気の毒だ」。

このフレーズ私は「そのままで"かわいい"」って言ってくれてるんだと思います。「かわいい」って女の子の根底にある全てなんです。「かわいい」ってだけで生きていく価値がある。でもいろんな種類の「かわいい」があって然るべきだと思います。世の中ブスに厳しいけど、生物学的に「ブス」って生き物はいないし、その人の「かわいい」がある。

その後の「ぎゅってしないなんておかしい」って思えるくらい、自己肯定感を高めてくれる歌詞です。

 

②「悲しみも映えてる 問題ないよ」

今ってSNSが常識のツールで、なにかと映えを気にするじゃないですか。私映え=キラキラしたものだと思ってたんです。でも生き様をあえてSNSに落とし込むとしたら、悲しみとか怒りとか嫉妬とかそういうドロドロな感情もあって当たり前なんです。

 

③「クッソ生きてやる」

メンバーの香椎かてぃちゃんが「死にたい」はもう古いと思っていただきたいって言ってました。この曲の制作秘話インタビューで大森靖子さんが「死にたい」ってお腹すいたってレベルでも本気でそう思う時でもどっちも使えるくらい解像度が高くて雑になっちゃうから別の言葉を発明したい。」って答えてくれてすごく納得したんです。今日常会話レベルで「死にたい」があふれる中で、この歌詞はどん底からの叫びだと思う。すごく力強さに溢れてる。

 

ZOCのこの曲は女の子が心の隅に持っているドス黒い部分を昇華させた曲だと思います。「ふわふわか弱いかわいい」じゃなくて「自分の足でもがいて立ってる強さのかわいい」の曲。本当に人の心を救える曲。

 

日本の曲の歌詞って暗い感情も表現できてそのメッセージが共感を生んで人の心を助けることもできるのが本当すごいんです。しかも意外とその共感は世界共通だったりするんですよね、言葉の壁が邪魔なだけで。娯楽に常識やきれいごとだけを並べたら終わりだと思う。この曲に限らず日本の歌詞の素晴らしさがもっと広まってほしいな。

 

最後に「クッソ生きている」。

 

2020.04.28