しば犬のヒトリゴト-音楽・エンタメ記録-

好きなものに対する愛情をぶちまけた文章を書いていきます!

エミリーと15の約束。

「よく聞きなさい。私はこれから遠いところに旅行に行くの。ちゃんとお土産は買ってくるからね?それまで私と約束して欲しいの、エミリー」

 

こんにちはしば犬です。

 

出だしがこの歌詞ではじまる『エミリーと15の約束』。「エミリー」に戻ってくることを約束しているように聞こえますが、恐らくこの約束をしている人物はエミリーのもとへ戻ってこられないことを知っている、もしくは悟っている気がします。

 

1.寝る前はちゃんと歯を磨いてパパにおやすみといいなさい。

このような日常的な約束から15の約束は始まります。ところが4つ目の約束から、

「時には知らない振りで、常に冷静に歩きなさい。」のようにエミリーに人生の歩き方を教えているような約束に変わります。

そして13番目の約束、

「大人になったら私を忘れて、あなたの価値観があなたを支えなくちゃいけない。」

再会の約束をしている人に忘れることを促すでしょうか。

 

私はこの曲は余命いくばもないお母さんの、成長を見守っていくことができない小さな我が子に対するメッセージだと思います。まだ小さい子は人間が「死ぬ」ことを実感できない。でも離れちゃうことはわかるから「旅行に行く」ことにして「お土産を買ってくる」と嘘をついたんです。その嘘は現実にならないことを知りながら…。

 

だから曲の最後は「愛してる。」しか出てこなかった。どれだけ言葉や文章を並べてもお母さんの愛情はその一言にはかなわない。

 

こんなにも切なく悲しい曲があるでしょうか。この曲にmajikoの感情表現のうまさが余計に切なくなります。我が子の成長を見届けられないのがどれだけ無念だろうと…。

 

そしてこの「15の約束」、自己嫌悪に陥りまくっているときに私の心を救ってくれた曲でもあります。

自己嫌悪って自分の理想や他人との比較して、その差が埋まらなくて生まれるものだと思います。

「学歴」や「価値観」、「考え方」どれもよく比較されるもので、自分が劣ってると感じるとそれだけでダメなやつに思えてくる。でも最近生きていて思うんです。「学歴」があったところで正直何の意味もない。人間星の数ほどいて見てきたもの感じてきたこと一分一秒が違うから、「価値観」や「考え方」が違って当たり前。自分の人生だから一生まで親であれ他人に決めつけられる必要はない、自分の好きな場所で働けばいいと。

 

自分は自分です。自分が見て聞いて感じたことを信じて笑顔で生きましょう(^^)

 

2020.05.03