『超歌手 大森靖子』。
とてつもない感動に出会ったときに、表現する言葉のボキャブラリーが自分になさすぎて絶望しました。
こんばんは、しば犬です。
今好きな歌手の一人である大森靖子の本を読み切りました。
長かった。でも収穫はめちゃくちゃありました。
文章は大森靖子の脳内と感情をどーん!!!!みたいな感じなんですけど、でもみんなに理解されるような世間一般的な文章よりグロデスクでも真っ黒でも思いのまま描いている文章の方が好きです。
自由に生きようと思いました。自分に嘘をつくのだけはやめようと。今まで散々ついてきましたけど。自分を見て見ぬふりなんて何度もしてますけど。それが後々自分を苦しめることは痛いほど知ってるので。
あぁなんで私の語彙力はこんなにも乏しいのでしょう。この感情の高鳴りを正確に表現するだけの言葉のストックが私にはありません。感動にふれてその感動を自分の言葉で表現したいと思うたび出来ないことをもどかしく感じてしまう。
私がこのブログをやる理由はその感動を文字で記録に残し、感情表現の練習をするためでもあります。
2020.05.04
エミリーと15の約束。
「よく聞きなさい。私はこれから遠いところに旅行に行くの。ちゃんとお土産は買ってくるからね?それまで私と約束して欲しいの、エミリー」
こんにちはしば犬です。
出だしがこの歌詞ではじまる『エミリーと15の約束』。「エミリー」に戻ってくることを約束しているように聞こえますが、恐らくこの約束をしている人物はエミリーのもとへ戻ってこられないことを知っている、もしくは悟っている気がします。
1.寝る前はちゃんと歯を磨いてパパにおやすみといいなさい。
このような日常的な約束から15の約束は始まります。ところが4つ目の約束から、
「時には知らない振りで、常に冷静に歩きなさい。」のようにエミリーに人生の歩き方を教えているような約束に変わります。
そして13番目の約束、
「大人になったら私を忘れて、あなたの価値観があなたを支えなくちゃいけない。」
再会の約束をしている人に忘れることを促すでしょうか。
私はこの曲は余命いくばもないお母さんの、成長を見守っていくことができない小さな我が子に対するメッセージだと思います。まだ小さい子は人間が「死ぬ」ことを実感できない。でも離れちゃうことはわかるから「旅行に行く」ことにして「お土産を買ってくる」と嘘をついたんです。その嘘は現実にならないことを知りながら…。
だから曲の最後は「愛してる。」しか出てこなかった。どれだけ言葉や文章を並べてもお母さんの愛情はその一言にはかなわない。
こんなにも切なく悲しい曲があるでしょうか。この曲にmajikoの感情表現のうまさが余計に切なくなります。我が子の成長を見届けられないのがどれだけ無念だろうと…。
そしてこの「15の約束」、自己嫌悪に陥りまくっているときに私の心を救ってくれた曲でもあります。
自己嫌悪って自分の理想や他人との比較して、その差が埋まらなくて生まれるものだと思います。
「学歴」や「価値観」、「考え方」どれもよく比較されるもので、自分が劣ってると感じるとそれだけでダメなやつに思えてくる。でも最近生きていて思うんです。「学歴」があったところで正直何の意味もない。人間星の数ほどいて見てきたもの感じてきたこと一分一秒が違うから、「価値観」や「考え方」が違って当たり前。自分の人生だから一生まで親であれ他人に決めつけられる必要はない、自分の好きな場所で働けばいいと。
自分は自分です。自分が見て聞いて感じたことを信じて笑顔で生きましょう(^^)
2020.05.03
椎名林檎。
こんばんは、しば犬です。
椎名林檎って日本人女性の究極だと思いません⁇
何回転生したらあんな美しい日本語を操れるのだろうと思います。
お気に入りの曲は『ギブス』『本能』『丸の内サディスティック』『2時間だけのバカンス』『長く短い祭り』『歌舞伎町の女王』『自由へ道連れ』『鶏と蛇と豚』『正しい街』など。東京事変や提供曲やコラボも含めたらもっとあるんですけど(笑)
椎名林檎の曲はもはや娯楽ではなく芸術の域だと思います。歌詞もPVも毒っ気があるのに「綺麗…。」と思える作品たち。そして簡単には近寄りがたい色気。
本当何度転生しても一生なれない方だと思います。
しかも1998年デビューから現在まで多種多様のアーティストの中で埋もれず「椎名林檎」という個性が色褪せず世間に受け入れられているのがすごいです。私の中で天才だと思うアーティストが何組かいらっしゃるのですが、そのうちの2組である「椎名林檎」と「宇多田ヒカル」がコラボした『2時間だけのバカンス』は圧倒でした。
サポートメンバーもセンスの塊なんです。作品の表現の仕方が完全に私のツボで…。
東京事変で浮雲としてギターをされている、長岡亮介(ペトロールズ)。
メガネがトレードマークで様々なアーティストのバックに着き音楽番組もやるベーシスト、亀田誠治。
尊敬するダンサーの1組であるAyaBambiも椎名林檎の作品を通して知りました(現在様々な事情で事実上の解散になってますが…)。『鶏と蛇と豚』のPVにメンバーのAya Satoさんが出演されてるので是非見てください。二人のセンスに圧倒されます。
言葉にして文字に起こすと凄く薄っぺらく見えるな、、、。どれだけ経験を積めばあんな素敵な女性になれるのでしょうか。女性として気高く生きる、そんなモデルを見せられてる気がします。
2020.05.02
渋谷VUENOS。
こんばんは、しば犬です。
今日2020年4月30日。大好きな2組のアーティストの原点であるライブハウスの閉店が知らされました。
渋谷VUENOS。
ライブ産業、ライブハウスが危機に立たされてることは知っていた。ずっと胸が痛かった。でもたぶんどっか他人事みたいな部分があったんだと思う。それが今日のツイートで一気に崩れた。
私はVUENOSに一度しか足を運んだことがありません。それでもDa-iCEとWHITE JAMが好きな私にとって大切な場所だった。足を運んだことない人もたぶんそう。自分の目で一度しか見たことない場所なのに閉店の事実を知った瞬間目頭が熱くなりました。
とてつもなく悲しくて悔しくて、、、。こんな時に業界の人間でもなんでもないただの音楽好きは、果てしなく無力なんだなと痛感しました。
だからいつかライブが再開されることを願って、クラウドファンディングで支援することを決めました‼︎
きっと今好きなことにできるのはそれしか方法がないから。
どうかこれ以上大切なものを傷つけないでください。そして音楽をはじめ娯楽・文化の大切さに気づいてほしい。
2020.04.30
ダンスとやりたいこと。
こんばんは、しば犬です。
前回も少し自分の経験をぶちまけたんですけど、今回も少しお話させてください。
私は小さい頃からすごく不器用な人間だと思ってました。運動が全然出来なくて、勉強もずば抜けてできるわけじゃない。親にもあまり本気で褒めてもらった記憶がありません。唯一自他共に認められたのは「根性」と「クソ真面目さ」だけ。
おかげで自己肯定感はとてつもなく低く、音楽は昔から好きだったけれど「これをやりたい」と心の中でフツフツ思いながら言い出せませんでした。
過去の自分を知ってる人が誰もいない大学なら、ある意味好き勝手できるからどうせなら好きな音楽のことをやりたいと思い始めたのがダンスでした。
もちろん未経験だから最初下手くそ、なんなら同期が経験者しかいない。今までより明らかにキツい環境だったはずなのに、「楽しい、もっとダンスを知りたい、もっとできるようになりたい!!」ってなりました。おかげで4年生になって自由な時間が取れるようになると県外にワークショップを何度も受けに行くようになるほどwww
「やりたい」って感情ってめちゃくちゃすげーパワー生むんですよ、自分が変わってしまうくらいの。
だから大学までの自分をすごく後悔してます、なんて無駄な時間を過ごしたんだって。何歳からでも遅くない、やりたいことはやった方がいい。周りの人が言ってきたところで、周りの人は自分になったわけじゃない。自分の責任は自分しか取ってくれない!!
自分の感情を大事にしたい。今では強くそう思います。
2020.04.29
欅坂46と黒い羊。
こんにちは、しば犬です。
ふと流れてきた欅坂46の黒い羊。
初めて見たのが確かMステで披露のとき。
歌詞も、振付も、見ていて目頭が熱くなった。
気になってPVも見たら心に刺さる刺さる。
しばらく朝準備する時はPVを何度も何度も流した。
これ昔の経験を思い出してしまうんです。
すごく些細な小さな小さなことをきっかけに、「暗い」「ブス」「どこか周りと違う」そんなことをきっかけにハブられました。
「僕だけがいなくなればいいんだ」「全部僕のせいだ」そんなことを何度もループしながら過ごしました。感覚としてはサビ前の「誰かがため息をついた
それが本当の声だろう」の振付みたいな感じ。
テレビ番組でフルで流されることはほとんどないけれど、ぜひ2番の歌詞もPVも全部見てほしい。
そしてこの曲のような痛みをわかってくれる人が増えてほしい。ただの話題性で世間を巻き込んだアイドルグループの歌で括らないで。欅坂46第一章最後の歌なだけじゃないんだ。こんな思いを抱えている人は割と普遍的にいる。
平手ちゃんはどんな思いでレコ大までこれを歌い続けたんだろう。PVのラスサビ前何を叫んでたんだろう。
2020.04.29
ZOCとfamily name。
こんばんは。しば犬です。
ZOCの『family name』という曲聴いたことあるでしょうか。今回はこの曲について思いをぶちまけます。
family name/ZOC
2019年4月30日リリース
これ現代の女の子ならではの歌詞だと思います。
お気に入りの歌詞がいくつかあって…
①「かわいそう抜きでもかわいいし
私をぎゅってしないなんておかしい」
「かわいそう」…「可哀想」とも書くのですが「可愛そう」とも書くんですよね。しかも漢字は当て字らしく、「かわいい」の元の意味は「気の毒だ」。
このフレーズ私は「そのままで"かわいい"」って言ってくれてるんだと思います。「かわいい」って女の子の根底にある全てなんです。「かわいい」ってだけで生きていく価値がある。でもいろんな種類の「かわいい」があって然るべきだと思います。世の中ブスに厳しいけど、生物学的に「ブス」って生き物はいないし、その人の「かわいい」がある。
その後の「ぎゅってしないなんておかしい」って思えるくらい、自己肯定感を高めてくれる歌詞です。
②「悲しみも映えてる 問題ないよ」
今ってSNSが常識のツールで、なにかと映えを気にするじゃないですか。私映え=キラキラしたものだと思ってたんです。でも生き様をあえてSNSに落とし込むとしたら、悲しみとか怒りとか嫉妬とかそういうドロドロな感情もあって当たり前なんです。
③「クッソ生きてやる」
メンバーの香椎かてぃちゃんが「死にたい」はもう古いと思っていただきたいって言ってました。この曲の制作秘話インタビューで大森靖子さんが「死にたい」ってお腹すいたってレベルでも本気でそう思う時でもどっちも使えるくらい解像度が高くて雑になっちゃうから別の言葉を発明したい。」って答えてくれてすごく納得したんです。今日常会話レベルで「死にたい」があふれる中で、この歌詞はどん底からの叫びだと思う。すごく力強さに溢れてる。
ZOCのこの曲は女の子が心の隅に持っているドス黒い部分を昇華させた曲だと思います。「ふわふわか弱いかわいい」じゃなくて「自分の足でもがいて立ってる強さのかわいい」の曲。本当に人の心を救える曲。
日本の曲の歌詞って暗い感情も表現できてそのメッセージが共感を生んで人の心を助けることもできるのが本当すごいんです。しかも意外とその共感は世界共通だったりするんですよね、言葉の壁が邪魔なだけで。娯楽に常識やきれいごとだけを並べたら終わりだと思う。この曲に限らず日本の歌詞の素晴らしさがもっと広まってほしいな。
最後に「クッソ生きている」。
2020.04.28